主な機能
2020年3月にリリースされたAutoCAD2021、AutoCAD LT 2021には、雲マーク、部分削除、トリム、延長、計測、外部参照比較などの機能強化や改善が行われています。
トリムおよび延長の新オプション「クイック」
- [クイック]モードが既定オプションとなり、最初に境界線を選択せずにトリム/延長が行えるようになりました。
- トリム/延長する箇所は、個別選択、フリーハンド選択、2点フェンス選択で指定します。
- トリムの境界範囲がハッチングされていても[Shift]キーを押しながら選択することで対象オブジェクトのみトリムできます。
- 従来の同じ手順でトリム/延長を行いたいときはシステム変数 TRIMEXTENDMODE を使用します。
ジオメトリ計測の新オプション[クイック計測]
- [ジオメトリ計測]コマンドの[クイック]オプションで、平面図内のジオメトリオブジェクトで囲まれた領域の面積と周長を計測できるようになりました。
- クリックした閉じた領域が緑色でハイライト表示され、コマンドウィンドウとダイナミックツールチップに計算結果が表示されます。
- [Shift]キーを押しながら複数領域を選択すると累積面積と周長を計算できます。
オブジェクトを1点で分割
- 新しい[点で部分削除]コマンドは[Enter]キーを押すことにより、コマンドを繰り返すことができるようになりました。
- 線分、円弧、開いたポリラインを指定した点で2つのオブジェクトに分割できます。
雲マークの機能強化
- 対角線の長さのパーセンテージに基づいて、雲マークの円弧のサイズが決定されます。
- 雲マークオブジェクトの弦の長さは[プロパティ]パレット、または新しい[雲マークのプロパティ]コマンドで変更できます。
- 選択した雲マークオブジェクトのオブジェクトタイプは「雲マーク」とプロパティパレットに表示されるようになりました。(従来は「ポリライン」)
図面履歴のサポート (サブスクリプション特典)
- OneDrive、Dropbox、BoxアカウントにAutoCAD図面ファイルを保存して作業を行うと、これら図面ファイルの追加バージョン/バージョン履歴が作成されます。
- 前の図面ファイルは[図面履歴]パレットに一覧表示され、現在の図面ファイルと比較することができます。
[ブロック]パレットの機能
- 対象のクラウドストレージとAutodesk Accountを一緒に使用することで、最近使用したブロックやブロックライブラリ図面に簡単にアクセスできます。
- [ブロック]パレットの[最近使用]タブには、現在の図面に最近挿入または作成したブロックのスナップショットが表示されます。
- 最近使用したブロックをクラウドストレージと同期して、AutoCADデスクトップまたはAutoCAD Webアプリから同じブロック/ブロックライブラリにアクセスできます。
外部参照比較
- 開いた図面に外部参照(xref)としてアタッチされている図面ファイルに加えられた変更を比較できるようになりました。
- 参照図面、比較図面に対する変更は、雲マークで強調表示されます。
- 参照図面が変更されている場合、AutoCAD画面の右下コーナー(ステータスバーのトレイ)にバルーンメッセージが表示されます。
タッチの機能強化
- タッチ対応の画面やインタフェースを使用して、画面移動とズーム、選択、コマンド終了(ESC)ができるようになりました。
- 点を指定するときは、点の位置をタップして選択したいオブジェクトスナップが表示されるまでオブジェクトを指でドラッグしてから指を放します。
グラフィックスパフォーマンス
- 大きい図面を画面移動やズームするとき、自動再作図が行われないようにステム変数 RTREGENAUTO をオフすることでができます。
- 複雑な3Dモデルを扱うとき、3Dオービット、画面移動、ズーム操作を行った際の応答性が向上しました。
新機能の概要(動画)
ほか
上記ほかの機能については下記などもご参考にしてください。
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