2016年3月22日にリリースされたAutoCAD2017では、PDFインポート、中心線と中心マーク、デザインビューの共有、Autodeskデスクトップアプリ、AutoCAD360Proモバイルアプリなどの機能強化や改善が行われています。
PDFインポート
- PDFデータの図面を線分やTureTypeフォント文字として、AutoCADの図面中に読み込むことができます。
- 読み込まれた線分や文字はAutoCADのジオメトリとなるので、AutoCADの機能で編集できます。
- PDFデータ読み揉み時の条件を設定できます。尺度、画層、ベクトル/ラスターイメージ/TureType文字の読込みなどの項目があります。
中心マーク・中心線
- 円/円弧に中心マーク、2線間に中心線を簡単に記入することができます。
- 中心マーク/中心線を記入した図形を移動すると、中心マークや中心線も合わせて自動的に移動します。
- システム変数により、作図画層、線種、線種尺度、形状、ギャップ、サイズの制御が可能です。
デザインビューを共有
- クラウド上の2次元図面や3DモデルのDWGデータを、Webブラウザを通して関係者と容易に共有・閲覧できます。
- 共有したいDWGデータはクラウド上に容易にパブリッシュできます。
- 関係者はA360にログインしたり、AutoCADベースのソフトウェアをインストールせずに、閲覧できます。
コーディネーションモデルの強化
- NavisworksやBIM 360 Glue(英語)のモデルをAutoCAD内で直接アタッチして表示できます。
- 2D端点および中心オブジェクトスナップを使用して、アタッチされたコーディネーションモデル上の正確な位置をスナップできます。
AutoCAD 360 Pro モバイル
- サブスクリプションメンバーは、AutoCAD 360 Proをご利用できます。
- クラウド ストレージサービス(Google DriveやDropboxなど)を経由して図面データを開けます。
- 複数のデバイス間で2D図面の作成/編集/表示ができます。
- 現場などの外出先から図面を閲覧/計測できます。
新レンダラーへの移行
- mental ray から RapitRT への完全移行。
- IBL背景画像を利用したアニメーション作成が可能。
3Dプリント機能の強化
- STLファイルのリペアと3Dプリントに対応。
- 出力サイズなどのさまざまな設定を行えます。
- Print Studio ツールをインストールして、3Dプリンタに接続するか、プリントファイルを後で作成することができます。
ほか
- Autodesk Application Managerに代わり、Autodeskデスクトップアプリがタスクバーに表示されます。製品アップデートや修正モジュールの通知、ラーニングコンテンツ参照などを行えます。
- 旧バージョンからAutoCAD 2017にカスタム設定およびカスタムファイルを移すマイグレードのインターフェースが新しくなりました。
- ダイアログボックスのリサイズが可能になりました。
- 無償版「ReCap 360」が同梱されました。
- GPUを利用したことで、線分/円弧/円の忠実な視覚化、消費メモリの低減、ドラッグ時のアンチエイリアス有効、一点鎖線などのドット部と線部を同等表現など、2D&3Dグラフィックスのパフォーマンスが改善されました。